サンリオ時代の思い出 

先月8月は1度も更新せず、気がつけば9月になってしまいました。このサイトを訪問してくださった方、大変失礼致しました。(毎日更新している方って本当にすごいですね。私には到底できそうもないです。)さて、最新号のMOE10月号はサンリオ特集です。昔サンリオに入社し、デザイナーとして働いていたご縁でインタビューを受けました。その際、サンリオ時代の事をいろいろ思い出し、その当時の仕事の画像などもMOE編集部から取り寄せていただいて、とても懐かしく、当時、可愛がっていただいた先輩方やいつも優しかった同期の顏が浮かびました。もちろん、MOEのインタビュー記事に書いてあるような良い思い出ばかりではなかったですが・・・。なんせ「24時間戦えますか!」の時代でしたから、仕事が相当な激務でした。絵本作家になって20年以上経ちますが、あの頃を上回る激務はいまだにないと思います。いつも朝早くから終電ぎりぎりまで働いて、通勤電車の中で何度も吐き気がして途中下車しながら会社を往復していた時期もありました。絵本作家になりたくて退職したことは嘘ではないですが、サンリオの仕事は好きだったし、とにかく同期が本当にいい人ばっかりだったので、あそこまで仕事が激務でなかったら、会社をやめてなかったと思いますし、絵本作家になりたいとも思わなかったと思います。その当時は、忙しすぎて、なんのために働いているのかわからなくなっており、やめるきっかけや口実を探していたのだと思います。そんな時に絵本に出会いました。今でもあの頃の大変さに比べたら、なんでも乗り越えられるような気がします。でも、今思えば最初に就職した会社がサンリオであったことは幸運だったと思います。当時のサンリオは社員教育が厳格で(今は、ずいぶんソフトになったと聞いています)、服装や言葉使いがとても厳しかった・・・。私は昔から校則などをきちんと守る真面目なタイプだったので、そのあたりは大丈夫でしたが、会社に着ていくきちんとした服を持ってなくて(ジャケットやワンピースなど)を慌てて買い足した記憶があります。(目指すは丸の内のOLさんのような、清潔感のあるきちんとしたイメージ)それから、いつも電話がある場所にもれなく自分の机があったので、電話の応対などで、まごついてしまい上司から注意を受けたりしていました。「わたくしには、わかりかねますので・・・」という言葉がどうしてもスムーズに出てこなくて苦労していました。でも、サンリオでしっかり教育してもらえて良かったです。最低限の常識はここで身につけられたと思います。サンリオの企画製作部のデザイナーさんは、本当に絵がうまい人ばかり。ささっとさりげなく描くイラストもめちゃくちゃうまい!可愛い絵だけではないんですよ。写実的なものや似顔絵など、なんでも描ける。本当にうまい人っているんだな・・・と心底思いました。ここにいたら、ちょっとやそっと絵がうまいだけでは、生き残れないです。しかも、惜しみなくどうやって描いているのか教えてくれる。質問すると「この画材がいいよ!」「こうやって描くといいよ!」と、出し惜しみしない。本当に勉強になりました。同期とは今でも交流があり、仲良くさせてもらっています。昔から私のサイン会に並んでくれるのは、いつもサンリオの同期達です!本当に同期達との出会いには感謝しかありません!長くなってしまいましたが、最後に・・・。サンリオと関われたから今の自分がいることは言うまでもないと思います。