この作品は、初めて絵のみを担当しました。この作品は3歳〜7歳くらいのお子さんが楽しめる内容となっています。
絵だけの担当は正直言って、とても難しかったです。文章を書く作家の世界感や考え方を汲み取って絵で表現していかねばならないので、自分の勝手な解釈で絵をかくわけにはいかないからです。ただ、自分で考える物語だけですと、視野が広がらないので、他人の物語に絵を描くことはとても良い経験と勉強になりました。
この「ばすくん」を描くにあたって、実際取材をしました。バス会社の整備工場に行ったり、山奥に行き、そのまま放置してある車やバスなど、見にいきました。朽ち果てたバスの中をのぞいてみると、動物のすみかのようなものがあったり、スズメバチの大きな巣(ちょっと恐かったです)があったりしました。又、いろいろ調べているうちに、役目を終えたバスが、発展途上国でそのまま再利用されていることも知りました。バスひとつとっても、いろんな運命があるんだな・・・としみじみ思いました。
この作品は、賛否両論あるようですが、それでいいと思います。作品を良いか悪いかと決めつけるのではなく、なぜそう思ったのか?自分はどう感じたか?それを親子で考えて話しあってみてはいかがでしょうか?賛否両論ある作品は、少なくとも、読者に印象を与えた作品です。
作品作りにおいて、作家として一番避けたいのは、「全く印象に残らない作品」です。一度読んですぐ忘れてしまうような作品ほど、つまらないものはないと思っているからです。
この作品の感想をみると、父親からの評判が良く、母親からの評判が良くない傾向にありました。私の他の作品にはない結果で、とても新鮮でした。

ばすくんシリーズの絵本にはふろくが付いています
ばすくん  大型ポスターばすくんまっぷ(お話しの世界が地図になっているポスター)
ばすくんのおむかえ 立体工作ばすくん(大型ポスターの上を走らせて遊べます)
ばすくんのくりすます ばすくんくりすますかあど(ツリーが飛び出すポップアップのXmasカードです)
ばすくんのともだち メッセージカード(2つ折りのメッセージカード)

(C)Miwa Nakaya

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